『AO入試の合格者の退学率』希望ヶ丘の個別指導塾 AO入試プロ

 

 

 

AO入試の退学率が高いのは

 

本当でしょうか?

 

 

 

世間では「学力軽視」のやり玉として、

 

AO入試がトコトン叩かれています。

 

 

 

AO入試では学力試験を課さないために、

 

基礎学力低下の権化として言われる

 

指摘をよく目にします。

 

 

 

読売新聞の調査では、

 

「AO入試合格者の

 

6人に1人が退学している」

 

という衝撃的なニュースを伝えました。

 

 

 

今回は、すこし「緊急で」この事について

 

考えてみたいと思います。

 

 

 

このニュースが伝えていることは、

 

はたしてどのくらい本当なのか?

 

公平な目線から考えて、

 

数字が示す真相を理解したいです。

 

 

 

結論から言うと、

 

入試の難易度が「準難関」に

 

達しない大学であった場合、

 

6人に1人が退学している事実は、

 

真実味を帯びてくるようです。

 

 

 

この実態の調査に、

 

全国744国公立私立大学を対象にして、

 

89%に当たる659の大学が

 

AO入試の「退学率」について

 

回答しました。

 

 

 

その結果、一般入試(センター試験を含む)

 

入学者の退学率が5.9%であった

 

のに対して、AO入試入学者の退学率は、

 

15.5%でした。

 

 

 

つまり、この数字が、

 

AO入試が「6人に1人が退学している」

 

というニュースの根拠になっています。

 

 

 

首都圏の約230校で、

 

もっとも AO入試を退学率が高いのは、

 

東京理科大の50%。

 

 

 

ただし、この年(2010年4月)に

 

AO入試で合格したのは2人のみ。

 

そのうちの1人が退学したために、

 

退学率50%となりました。

 

 

 

このように、一般入試にくらべ、

 

AO入試の合格者は少ないために、

 

退学者がでると当然、

 

退学率が跳ねあがります。

 

 

 

このように、

 

一般入試と退学率と比較することは、

 

簡単にはできない側面があります。

 

 

 

私立大学における入学者の内訳は、

 

AO入試での合格者は30%。

 

推薦入試は20%。

 

一般入試は50%です。

 

 

 

つまり、AO入試の合格者30%と、

 

一般入試の合格者50%とを

 

比較することになるのですが、

 

この不ぞろいの分母から

 

単純解釈して退学率を割り出すことは、

 

難しいと思います。

 

 

 

さきほどの理科大の例を

 

ひっくり返して考えてみます。

 

もし、一般入試の合格者が2人で、

 

そのうちの1人が退学したなら、

 

おなじように、一般入試の退学率は

 

50%になります。

 

 

 

ただし、一般入試の場合、

 

合格者が2人になるはずがないので、

 

現れてくることのない数字になります。

 

 

 

もともと、AO入試では合格枠が

 

少ないのは当たり前なので、

 

この比較が成立するのかどうか。

 

 

 

表面的な数字を追うと、

 

間違ではないことになりますが、

 

これを野球にたとえると、

 

打席に立っている数が2回で、

 

5割バッターと言われてもピンと

 

こないことと同様です。

 

 

 

ただし、「基礎学力」の比較においては、

 

グラフが以下のような結果をだしています。

 

 

 

 

これにはある意味で当然。

 

それには裏付けとなる事実があります。

 

AO入試は早くても、

 

10月から11月に入試が終了します。

 

 

 

それに比べ、一般入試の場合は、

 

2月から3月までとなるので、

 

基礎学力を鍛える勉強時間が減るのは、

 

目に見えています。

 

 

 

なので、このグラフに出ている結果は、

 

信憑性が高いといえるでしょう。

 

特に英語においては、

 

顕著に学力の低下が見て取れます。

 

 

 

英語は暗記科目である側面も強いため、

 

学習時間減ると、このような結果が

 

でるのは自然です。

 

 

 

もちろん、「だから仕方がない」

 

という意味ではなくて、

 

入試方式の構造上こうなる、

 

ということです。

 

 

 

つまり、大学1年次において、

 

スタートダッシュの段階では、

 

基礎学力面において、AO入試の入学者が

 

一般入試の入学者に

 

引き離されてしまう事実があります。

 

 

 

一方で、このようなデータもあります。

 

 

 

 

 

上記のグラフが示しているのは、

 

ある国立大学2校を対象とした、

 

入学方式と入学後の

 

成績の相関関係についてです。

 

 

 

調査結果としては、

 

統計的に大きな差は出ていませんが、

 

AO入試を含む特別入試による入学者は、

 

一般入試合格者よりも、

 

入学後の成績がいい、

 

という数字が現れています。

 

 

 

わたしがが推測するのは、

 

AO入試合格者は、

 

大学1年次に基礎学力における

 

不足を感じると、その後、

 

学力面での「消耗」を埋め合わせる

 

準備をするのかもしれません。

 

 

 

一方で、ユニークなデータも出ています。

 

一般入試にくらべ、

 

AO入試の退学率の方が低い

 

大学のケースです。

 

 

 

AO入試の退塾者が0%と回答した大学は、

 

学習院女子大や宇都宮大など12校あり、

 

そのうち7大学を国立大が占めました。

 

 

 

AO入試退学者の比率がとくに

 

低かったのが、慶應義塾大学の1.7%で、

 

一般入試の退学率が

 

3.4%であることから、

 

AO入試の2倍の数字を出しております。

 

 

 

ちなみに、早稲田大学の一般入試の

 

退学率は5.3%(一般入試3%)です。

 

 

 

早稲田と慶應は、

 

一般入試と、AO入試を含む

 

特別入試との合格率の割合は、

 

以下のようになっています。

 

 

 

 

慶應の法学部にかんしては、

 

一般入試の割合は約3割。

 

 

 

おどろくほど、

 

AO入試を含む特別入試、

 

内部進学の割合が高いという

 

ことになります。

 

 

 

結論を言うと、

 

「準難関」以上の大学レベルであれば、

 

AO入試は十分に効果を上げている

 

という指摘も十分に可能。

 

 

 

ただ、経営難に陥っているような

 

大学の場合、1人でも多くの入学者を

 

取ることに必死なために、

 

AO入試においては「ザル」なっている

 

可能性があります。

 

 

 

また、東京理科大のような

 

ごく少数の AO入試枠の合格者が、

 

退学してしまえば、

 

当然、 AO入試退学率の全体の数字を

 

押し上げてしまう結果に

 

なるということです。

 

 

 

ニュースで流れる数字を、

 

斜めからざっと読んで、

 

「一事が万事である」という

 

単純解釈では、真相はわかりません。

 

 

 

2020年の大学入試制度改革で、

 

どこまで構造変化が起こるのか、

 

個人的には楽しみにしています。

 

 

 

編集後記:

 

本日のイラストはちょっとおやすみ。

 

新作はまた明日に!

 

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